事業をしている方は自分のサービスをいくらで提供するか、考える機会が必ずあります。
飲食店は原価や家賃などがかかってくるので少し決めやすいかと思うのですが、イラストレーターやデザイナーって原価もなにもなくて。
ほとんどが自分の技術料。内容によっては印刷代や交通費。
それくらいですね。
なので値段ってめっちゃつけづらいんです。
自分の技術にいくらもらうか。
高値を付けすぎても仕事にならないだろうし、お客さんにも悪いし。
だからといって安すぎては自分が疲弊してしまいます。
じゃあどうすればいいか、私の決め方を書いてみようと思います。
1.働ける時間を確認する
1ヶ月に何時間働けますか?
まずはそれを確認します。
睡眠時間や家事の時間、休む時間など必要な時間をきちんと考えて、その残りを働ける時間にします。
フリーランスなのでここは自由です。
必ず無理のない範囲を考えてください。
私の場合は、
- 睡眠:8時間
- 食事:4時間(3回分、作る時間込み)
- 掃除などの家事:1時間
- 休み4時間
てことで、私が1日に働ける時間は7時間としています。それを週5日。
その数字を例に考えていきますね。
働く時間は、1日7時間を週5日。
月に20日と考えたら、働ける時間の上限は月に140時間。
そんな感じに考えます。
2.働ける時間を減らす
ここで先ほど出した働ける時間を減らし、7割~8割くらいにします。
なぜかといいますと、フリーランスは急なご依頼やトラブルで仕事量が増えることがあります。
そのとき、限界まで仕事を詰め込んでいると、それに対応できなくなります。
できたとしても睡眠時間を減らしたり、食事を抜いたり、身体を壊す原因を作ってしまう。
なので普段働く時間は、上限の7~8割程度にしておくのがオススメです。
働く時間を決めておけば、その時間で終わらせないとと集中もできます。
3.1カ月いくらほしいか金額を決める
1ヶ月いくら稼ぎたいですか?
それを決めます。
きちんと生活するためなら、最低30万くらいでしょうか。
副業で少しもらえればいいから8万くらい。
といった感じで、自分がほしい金額を考えます。
このとき忖度はなしで。
目標金額があればそこへたどり着くための方法も考えやすいので、必ず遠慮なく考えてください。
4.適切な時給を出す
ここまで来たら、あとは電卓を用意するだけ。
「ほしい金額÷働ける時間」
これを計算し、目標達成に必要な時給を割り出します。
例えばこんな感じ。
働ける時間は月140時間
300000÷140=2142(小数点以下切り捨て)
ということで、目標達成に必要な時給は2142円になります。
サービスごとの価格を決める
先ほど出した時給を、作業時間と掛け算します。
1枚8時間かかるイラストなら、8×2142=17136。
なので17,136円が必要。
加えて、相手とのやり取りや修正の回数なども入ってくるので、もう少し足しておくといいです。
ボリュームにもよりますが、大体5,000円~10,000円くらい。
先ほどのイラストの代金であれば、17,136円+5,000円=22,136円になります。
媒体によっては使用料を別途いただくこともありますが、大体こんな感じです。
見合わないと感じたら
「えっ。こんなに取るのなんか申し訳ない」
そう感じることもあるかもしれません。
基本的に遠慮する必要もないかと思うのですが、どうしてもと思う場合できることはこんな感じ。
- 理由を付けて値引きする
- 付加価値をつける
まず手っ取り早いのがお値引き。
値段を下げれば相手がこちらに頼むときのハードルが下がります。
値段を下げるときは、必ず理由をつけます。
まず理由が分からない値下げは相手が不安になります。
もしかしてサービスが良くないんじゃ?と思わせる要因にもなるので、理由は必ず考えてください。
オススメは初回限定のモニター価格です。
作ったものを実績として今後使わせてもらうのと、お客様の声をいただいて宣伝に使わせてもらうのを条件にするお値下げ。
実績があればあるほど信頼につながるので自分の武器が増えます。
そしてもうひとつは付加価値。
値段は下げないけど、サービスの内容を充実させようってことです。
ラフを多めに出すとか、印刷まで請け負うとか、納品がめっちゃ早いとか。
そんな感じで、「それだけしてくれるならこの値段でもいいか」と思ってもらえることを考えます。
負担にならない範囲で
値段は安すぎても自分のためにならないので、下げすぎないよう気を付けて。
金額に見合った仕事ができるよう頑張るのがいいです。
頑張ってたくさんもらえるようになるぞ!