個人がイラストレーターへの依頼をスムーズに進めるために送るべきこと

プロに頼むってハードルは低い

最近はイラストレーターを生業にする方がたくさんいらっしゃって、その中でも個人からの依頼を受けてくれる方って結構いらっしゃいます。
SNSやクラウドソーシングなどで簡単に宣伝できるので、検索すればパッと出てくるし、目にする機会も多いのではないでしょうか。

ただ、よく耳にするのが「何を伝えればいいのか分からない」ってことです。
確かに依頼するときって、相手が何を求めているのか、何が必要なのかって分からないですよね。

ということで、今回はイラストレーターにお願いするとき伝えるとスムーズに進められるポイントをお伝えします。
スムーズに進められれば、仕上がりも早いし、行き違いがなくなるので「思ってたのと違うのが納品された!」なんてトラブルも未然に防げるし、結果としてお互い気持ちよく取引ができるので最高です。

あくまで私個人の経験や目線からではありますが、ぜひ参考になればと思います。

そもそも個人からの依頼は受け付けてくれるのか確認する

依頼したい相手がお仕事の募集や個人からの依頼も受け付けていますと言っていない。
けれどもその人に依頼したいと思った場合は、まずここから確認しましょう。
で、企業案件のみ受け付けという方もいらっしゃいますので、その場合は潔く諦めましょう。

確認するときもできるだけ丁寧に、きちんと挨拶から入って要件を伝えましょう。

「個人からの依頼も受け付けています!」と看板を掲げてくれている相手なら不要です。

テンプレートがないか探す

イラストレーターさんの中には、あらかじめ「これを送ってください!」とテンプレートを作っている方もいらっしゃいます。
まずはそれがないか確認して、あればそれに従いましょう。
大抵はプロフィールやお問い合わせフォーム、固定してる投稿などに記載されていることが多いです。

送るときはきちんと挨拶から入って、テンプレートも本文にコピペして内容を記載するなど、相手が読みやすい工夫をするとスムーズになります。
時々テンプレートの質問内容は端折って解答だけ記載されてくることがありますが、アレ結構見づらいです。
人によっては改行すらなくて解読から入らなきゃいけないこともあり、そうすると時間もかかるし、時々内容の行き違いもあるので、できるだけ分かりやすい文章を作った方が早い場合が多くなります。

特にテンプレートが公開されていない方には、以下のような内容を送るとスムーズです。

イラストレーターに依頼するときに送りたい情報

  • 挨拶
  • 自己紹介
  • 使用目的
  • タッチ
  • 納期
  • 予算

ひとつずつ解説していきます。

挨拶

人と人のやり取りなので、まずはきちんと挨拶から入ると好印象です。
ビジネスメールのように「早春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます」みたいなお堅い挨拶は不要です。
「はじめまして」「突然のメール失礼いたします」など、簡単なもので大丈夫。

これはあくまで私の経験ですが、挨拶なく「こんなイラスト描けます?○○月までに」と、いきなり話を始める文章を送ってくる方はアレな方が多かった印象です。正直受け取った側としては萎えます。
警戒されず、きちんと読んでもらうためにも、挨拶は大事です。

自己紹介

自分の身分は明かしてから本題に入ると、警戒心がひとつ解けるので聞いてもらいやすいです。

個人としてお願いするのであれば、お名前だけでもOK。
会社としてお願いするのであれば、会社名と所属部署、そして名前。
どんなことをしている会社か簡単に説明があればなお◎。

使用目的

何に使うイラストを描いてほしいのか説明します。

アイコン用の似顔絵なのか、グッズ用のイラストなのか、本の表紙なのか。
どこにどうやって使うのか、できるだけ具体的に伝えておくことで、受け取った側が見積りが必要な場合に出しやすくなります。

また個人利用か商用利用かでも金額が変わります。
線引きが若干曖昧な部分もあるので、後から「その使い方は商用利用だ!」とトラブルにならないためにも、具体的にきちんと伝えておきましょう。

個人利用と商用利用の違いって何ぞ?
お金(利益)が発生する活動に使うか否か。
趣味のSNSのアイコンや、個人のスマホの待ち受け画面、個人的におうちに飾るための作品などは利益が発生しない「個人利用」。
グッズの販売や、収益化しているチャンネルのサムネ、チラシやパンフレットの挿絵は利益の発生につながる「商用利用」になります。

タッチやイメージ

イラストレーターさんによってはタッチがいくつかあり、それによって金額が変わることがあります。
また自分がイメージしている作品をできるだけ具体的に伝えられると、受け取った側も見積りが出しやすくなります。
なのできちんとイメージをすり合わせるためにも、希望のタッチはきちんと伝えるのがよいです。
文章だけで説明するよりも、作品のURLやスクショを送ると相違がなくなります。

その方の作品に自分がイメージしている作品がない場合、他の作家さんの作品を送ることもあります。
(特に構図や全体の印象など。)
その場合はひとりの方の作品だけではなく、複数の方の作品があると、よりイメージしやすくなります。

若干手間はかかりますが、あとで「思ってたのと違う!」となりづらくなるのでオススメです。

納期

いつまでに必要か、これも見積りに反映されるのできちんと伝えておきましょう。

特に気を付けたいのが印刷や製本などが必要なもの。
時々その時間を考慮しないまま依頼をしてくる方がいらっしゃいます。
「月末にほしい」と思ったら、それは「入稿できる状態のデータ」なのか「現物」なのかをきちんと確認して、印刷や製本、そして発送にかかる時間を逆算して、そのうえでスケジュールを考えて相談しましょう。

予算

できれば最初に伝えておくとスムーズです。

料金表を出している方の場合はそれに沿って提示してみましょう。
出していない方の場合や、料金表に載っていないことをお願いしたい場合は、予算を伝えたうえでできるか相談してみるとよいです。
きちんと金額を提示してくれた方には、少々低めの金額でも「せっかくご連絡くださったから」と、その予算内でできることを提案することもあります。

もちろん無料や、それに近い金額では「いやそれでは無理や」と思われることもあります。

いくら予算を立てればいい?

無料は置いといて。
依頼するときっていくらくらい考えておけばいいの?って思いますよね。
ただ、内容や納期、その人の経歴なんかでめちゃくちゃ変動するので、具体的に「○○円あればOK!」って言いづらいんですよね。

なので、どうしてもってときは、ここまでの使用目的や納期などをできるだけ細かく伝えて、そのうえで「おいくらになりますか?」と見積りを作ってもらうのもアリです。

予算オーバーだった場合は、納期や描き込みなどを妥協することで値下げに応じてもらえることもあります。
私の場合は、「ラフ作ってください」「修正ナシで」なんかである程度は値下げすることもあります。
ただし絶対ではないので、無理なお願いはやめましょう。めっちゃ失礼。

日本イラストレーター協会は以下のような目安の料金表を出してくれているので、この辺を参考にするのもひとつです。

イラストの仕事を斡旋します。イラストレーターも募集しています。イラストの公募展に出品する作品を募集しています。世界的なコ…

あればよりよいこと

作品の感想

ちゃんと見てくれる~~~!とテンションが上がります。
たまに「これ絶対コピペやろ」と思える文章は感想も何もないので、そうじゃないと思えると気持ちも伝わって嬉しいです。

あなたにお願いしたいという熱い気持ち

もし好きなイラストレーターさんにお願いするのであれば、その好きだ!って気持ちは伝えるといい気がします。
やっぱり人間なので、こういうことが伝わるとめっちゃ嬉しいです。
正直作品もより頑張ろうって思えます。

結局人と人だから

お店に入って店員さんに横柄な態度をとる人って印象悪いじゃないですか?
でもオンライン上だと顔が見えないせいか、横柄だったり雑だったりするメールが時々届きます。
そういうときってやっぱりあんまり気分は良くないし、そうなると返信もしたくなくなると思います。

相手も人なので、きちんと誠実に、必要な情報は細かく送れば悪い気はしません。
依頼してみたいなぁと思った方は、ぜひ一度声をかけてみるのもいいかと思います。
参考にしてみてくださいませ!

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