グラフィックデザイナーって副業でもできる?
未経験っていうか知識も何もないけどどうやったらなれる?
そんな質問を時々いただきます。
私も高校で3年間専攻したあとは独学でグラフィックデザイナーになりました。
専攻って言ってもお仕事に役立ちそうな知識は少なく、結局ほとんどが自力で覚えたことです。
それはどういうことをしたのか、具体的なことを書いていきたいと思います。
私にできたんだから、おそらくほとんどの方にできることかと思います。
未経験でも知識も技術もなくても、お金がなくても大丈夫です。
これからデザイナーになりたい、副業としてやってみたい、別に収入を得られる手段がほしい、という方のお役に立てればと思います。
私のメインのお仕事はグラフィックデザインですが、webデザインやUIデザインも根本は同じなのでぜひ参考にしてみてください。
1.デザインの基礎知識を頭に入れる
よく「デザインってセンスがないとできないよね」って言われますが、それは間違い。
デザインっていうのはセンスよりも知識の方が大事です。
まずwebデザインにもUIデザインにもグラフィックデザインにも必要なのはデザインの基礎知識。
まずはとにかくこれを頭に入れます。
ノンデザイナーズ・デザインブック
そのためにオススメなのがこちらの書籍「ノンデザイナーズ・デザインブック」です。
デザインの基礎は「4つの基本原則」。
「近接」「整列」「反復」「コントラスト」、この4つを詳しく解説してくれるのがこの本です。
良い例と悪い例を画像付きで説明してくれるので、各項目に対する理解が深まります。
しかも名刺のパターンやwebのパターンなど、色々な例を出してくれるので自分で使うときに参考にしやすいです。
しかも基礎だけでなく、応用でアレンジするパターンも見せてくれるので、本当にこの1冊あればデザインの知識の土台部分はしっかり作れます。
私は基礎の復習にこの本を使用しました。
それなりに知識はありましたが、こちらの本でよりそれが強化され、曖昧な部分も補完できました。
デザイナーになりたいと思ったらまずはこの本を手に取ってみてください。
ingectarーe
このシリーズの本、めちゃくちゃ勉強になります。
それぞれテーマごとに別の本になっていて、それに合わせたデザインを載せているのですが、イマイチなものと改善されたものとが並んで載っていています。
そしてそれについてどこがどういいのかイマイチなのか解説されているのでとても勉強しやすいです。
ジャンルもかなり種類があるので、何のデザインをするにしても参考になります。
さらにいいデザインは、複数のパターンが載っています。
これはデザインを複数提案しなきゃいけないときのことを考えてのことです。
きちんといい悪いが言語化されているので、自分のものにしやすくなります。
デザイン初心者さんにかなりオススメのシリーズです。
2.ソフトの使い方を覚える
デザインの知識が頭に入ったら、それを使いたくなりませんか?
私はよくなります。
ということで実際作ってみたいのですが、まずはソフトを準備し使えるようになる必要があります。
お仕事にしたいならなおさら、しっかり使えるようになる必要がありますね。
デザインに使用するのは、AdobeのillustratorとPhotoshop。
多くの会社さんがこのソフトを使っているので、使えるようになればほぼ対応できるようになります。
なのでまずはこちらを購入し、パソコンにインストールしましょう。
購入は公式サイトからできます。
アドビは世界を変えるデジタルエクスペリエンスを提供して、コンテンツやアプリの作成、配信、最適化を支援いたします。…
購入しインストールできたら準備はバッチリ。
たくさんさわって使い方を覚えていきましょう。
そのときにオススメの書籍がこちら。
どちらも操作方法が基本的なところから順番に解説されているので、順番にやっていけば一通りの操作を覚えられます。
「絵を描く仕事を始めたい!Illustratorキャラクター制作の教科書」はタイトルの通りイラストを描くのに特化した内容です。
ですが「操作方法を覚える」ことに関してはとても分かりやすい内容となっています。
実際にキャラクターを作りながら覚えていくので楽しく作業でき、出来上がりは達成感もあるのでオススメです。
これらの本に書いてあることを一通り行えば、ソフトの使い方はバッチリです。
3.真似して作ってみる
グラフィックデザインにしてもwebデザインにしても、とにかく作ってみることが1番勉強になります。
なのでソフトの使い方をある程度覚えたら、実際に作ってみましょう。
とはいえいきなりだと「何を作ればいいの?「そもそもどうやって作ればいいの?」と困ってしまいますよね。
そこで、まずは誰かが作ったデザインを真似してみるのがいいです。
「いいな」と思ったデザインを集める
まずは自分の好きなデザインを集めてみましょう。
チラシやパンフレットは街中に意外と置いてあります。
webサイトの場合は全体をスクリーンショットで保存するのがオススメです。
どういうデザインのものを集めるかは、自分が基準でOK。
かわいいな、かっこいいな、こういうの作ってみたいなと思ったものを集めます。
系統は若干バラつかせた方が勉強になるかなと思いますが、それも自分基準で大丈夫です。
練習用に10~20個くらい集めてみましょう。
同じように作る
お手本になるデザインが集まったら、それを真似して実際に作ってみます。
全体の配置、文字の種類や大きさ、あしらいなど、できるだけ完璧に再現します。
画像やフォントは全く同じものを集めるのは難しいかもしれません。
その場合は似たようなものを使ってもOK。
自分でできるところはできるだけ近づけて、なるべく完璧なコピーを作ります。
デザインの真似をある程度していくと、プロがどのように紙面を作っているのかが分かります。
ソフトの使い方も身についてきます。
ただ眺めるだけでは分からない細かい技術も見えてくるので、未経験の場合はまずこれをやってみるのがオススメです。
4.自力で作ってみる
真似をたくさん行ったあとは、実際に自分で作ってみます。
まずは何のデザインかを自分で仮定します。
一例
- 駅前に新しくできる高級な和食屋さんのオープン記念のチラシ
- 夏に行われる子ども向けイベントの告知チラシ
- 30代~40代をターゲットにした大人っぽいコスメの宣伝用のwebサイト
このように、どういったことを伝えるためのデザインかを考えます。
このときざっくり「イベントのチラシ」「お店の宣伝」と考えるのではなく、それはどういうイベントか、どんなお店か、誰に向けて伝えるかなど細かく仮定することが大切です。
ざっくりとしか決めていないと、デザインが作りにくく、読み手にも刺さらないデザインにしかなりません。
自分でないものを作るのが難しい場合は、実際にあるお店や会社、商品を使うといいです。
例えば自分が好きなお店がこういうキャンペーンをする、その告知のチラシを作ろう、といった感じです。
そうやって実物を10点くらい作ってみます。
そうするとポートフォリオも完成します。
営業や就活に必ず必要になるので、きちんと保存しておきましょう。
作業を助けてくれるオススメの書籍
自力で作るとなると、結構な労力です。
考えることがたくさんあって時間がかかりますが、それを助けてくれる本があります。
私も使っているオススメです。
それらを紹介いたします。
配色アイデア手帖
デザインするうえで配色ってめちゃくちゃ悩みますよね。
色によっても与える印象が変わるため、決めるのにめちゃくちゃ手間がかかります。
そんなときに役に立つのがこちらの、「配色アイデア手帖」。
この本は色んな配色パターンが載っています。
パターンが一覧になっているページがあるので、イメージに近いものも探しやすくなっています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
配色はお任せできる チラシを作ったりキャラクターを描いたり、色んな機会で配色に悩むことが多々あります。 イメージに沿った色を塗りたいのですが、それがどうすれば表現できるのか悩みどころです。 同じレイアウトで配色だけ変えて何パターンも作[…]
あるあるデザイン
デザインをイチから考えるのって結構大変です。
そんなときに使えるのがこの1冊。
よくあるデザインをひとことで言い表して、パターンごとに見本を見せてくれます。
どうしようか悩ましときや、別のパターンを考えたいときにとっても便利です。
かわいいデザイン
「あるあるデザイン」と同じシリーズで、見せ方もほぼ一緒ですが、こちらはかわいいに特化しています。
女性向けや子供向けに合いそうなデザインのアイデアがたくさん載っていいます。
しかもただのかわいいではなく、オシャレでかわいい、シンプルでかわいいなど、かわいいの種類もたくさんあってめちゃくちゃ便利です。
自分の引き出しを増やすためにも、1冊手元にあると便利かと思います。
積み重ねが大切
これらの書籍を読み、色々な作品を作るのを繰り返せば、誰でもデザイナーになれると思っています。
必要なのはほぼ知識。
そこからの工夫は他のデザインを真似てみたり、書籍の力を借りればどうとでもなります。
(真似は練習のみ。本番で真似るのはよくないのでやめましょう。パクリダメ絶対。)
試行錯誤を繰り返せば作品が増えます。
そうするとソフトが簡単に使えるようになってきます。
さらにポートフォリオも充実するため、フリーランスでも転職でもかなり有利に動くことができるのです。
これからグラフィックデザイナーやwebデザイナーになるにはどうしたらいいかとお考えの方は、ぜひ一度手を動かしてみてください。
これで得られた技術や知識はきっとあなたのお役に立ちます。
デザイナーに興味があるというあなたの参考になりますと幸いです。